初心者向けFXの「スプレッド」徹底解説

スプレッドでのFX会社比較、原則固定とは?

FX取引というものもおおよそ分かってきたので、どこのFX業者で口座開設をしようか迷った時まず思い浮かんでくるものはスプレッドだと思います。 

ここではスプレッドがFX取引のコストとしてどのように関わってくるのかをFXの専門用語も同時に說明しながら初心者向けにスプレッドを徹底解説します。

FX業者選びとは、スプレッドの低さとサービスの良さ(機能の充実、システムの信頼度など)との兼ね合いです。これを読めばスプレッドを理解できてFX業者選びの大きな助けになります。

さっそくスプレッドとは、どんなものかを比較しながら見ていきましょう。



FXのスプレッドは業者の収益源を意味する

まずはFXにおいてスプレッドがどういうものとして用いられているのか説明します。

スプレッドはFX会社の収益源

FXとは通貨(円、米ドルなど)をくり返し売買して、そのたびの交換レートにより買った時と売った時の間で生じる値段の差で利益を狙う投資です。俗にCFD(差金決済取引)というものに属します。

売買をして取引する上で、買う場合にはASKで表示されている価格、売る場合にはBIDで表示されている価格となります。

1ドルを買った場合の値段が買値(ASK)であり
1ドルを売った場合の値段は売値(BID)です。

この時、買値(ASK)から売値(BID)を差し引いて計算した「ASKーBID」の値をスプレッドと言います。そしてこの差額はFX会社の収益源となっています。

スプレッドとは英語でspread「広さ、広がる、幅」を意味し、FX取引をするたびにFX会社に流れる手数料のようなものです。

スプレッドはFX会社によって違いますがFXにおいて利益をだすためには、スプレッドが小さければ小さいほど有利です。

次はスプレッドの単位について説明します。



通貨組合せで意味合いが変動する「銭」と「pips」

スプレッドの単位は基本的に2つあり「銭」と「pips」です。通貨を売買して取引する際に2つの通貨が、日本円と外貨である場合、ほとんどが「銭」の単位を使います。外貨と外貨を売買して取引をする時は「pips」を使います。下のような基準になります。
1pips=1銭
1pips=0.0001ドル

米ドル/円 0.01円=1銭 1pips
ユーロ/円 0.01円=1銭 1pips
ポンド/円 0.01円=1銭 1pips
豪ドル/円 0.01円=1銭 1pips
米ドル/ポンド 0.0001ドル 1pips

米ドルと円のレートとした時、
100.003ASKと100.000BIDとした場合、
BIDとASKの差額を計算すると0.003円です。
すなわちスプレッドは0.3銭です。

米ドル/ポンドのレートとした時、
100.0005ASKと100.0000BIDとした場合、
BIDとASKの差額を計算すると0.0005米ドルです。すなわちスプレッドは5pipsです。

米ドル/円 0.003円=0.3銭 0.3pips
米ドル/ポンド 0.0005ドル 5pips



レバレッジ固定で1万通貨を計算比較、1万通貨とは?

では実際にFX取引を行った時のスプレッドの違いを比較シュミレーションしてみましょう。
その前に取引通貨単位というものを説明します。

1万通貨と100通貨のFX取引

FXでは基本的に1万通貨を1万ドルとして考えます。FX取引において1万通貨というものが使われる理由としては、レバレッジという高倍率を適用するシステムを使うことで自己資金の何倍もの通貨の数の取引を行うことができるメリットがあるからです。
レバレッジの図

取引をするには、まず「証拠金」と呼ばれる担保の役割をするお金を預け入れ、その証拠金の範囲内でFX取引を行う事ができます。

1万通貨=1万ドル=100万円とする時の取引のイメージは下のような比較になります。

4万円×25倍=100万円
4万円の証拠金で国内最大レバレッジ25倍の取引ができます。

20万円×5倍=100万円
20万円の証拠金で実効レバレッジ5倍の取引ができます。

ほとんどのFX会社の基本的な取引単位は1万通貨ですが、FXの初心者がリスクを低くして取引しようとするならば100通貨からできるFX会社もあります。

その場合は、100通貨=100ドル=1万円となり取引のイメージは下のような比較になります。

400円×25倍=1万円
400円の証拠金で国内最大レバレッジ25倍の取引ができます。

2000円×5倍=1万円
2000円の証拠金で実効レバレッジ5倍の取引ができます。

それでは1万通貨での取引におけるスプレッドの違いを、レバレッジを固定して実際にシュミレーション比較してみましょう。

1万通貨(米ドル/円)でスプレッドのシュミレーション比較

米ドルと円のFX取引において、
FX会社「A」におけるスプレッドが4銭、
FX会社「Z」におけるスプレッドを0.3銭と設定します。

FX会社「A」で取引した場合のスプレッド
4銭×1万通貨=400円

FX会社「Z」で取引した場合のスプレッド
0.3銭×1万通貨=30円

このように比較すると1万通貨あたり370円の差がある事が分かります。しかしながらFXに手慣れた投資家ですと多くて1日30回〜50回も取引をします。そこで1日あたり50回の取引としてひと月1500回の取引をした場合のスプレッドは、

FX会社「A」で1500回取引した場合のスプレッド
4銭×1万通貨×1500=600,000円

FX会社「Z」で1500回取引した場合のスプレッド
0.3銭×1万通貨×1500=45,000円

このように手慣れた投資家の取引ともなると、一見小さいスプレッドの違いに見えてもかなり広がるスプレッドの差として現れてきます。
まさにチリも積もれば山となる、ですね。

最後にスプレッドに適応される原則固定というものを說明します。



為替激変時の原則固定の意味、DMM,SBI等も比較

FXのスプレッドには原則固定と呼ばれるシステムがあります。一般的にスプレッドを表示する時「0.3銭(原則固定)」と書かれています。

この時は「原則的に固定された0.3銭がスプレッド値です」という意味です。つまりは、「例外的にスプレットの幅が0.3銭よりも広がる時があります」という意味で「固定という意味合い」がなくなりました。

ではどういった時に例外的なのでしょうか。おおまかに2つあります。

スプレッドにおける原則固定の理由と比較

1つ目は、市場が開く週初めの月曜の朝、年末年始、GW、お盆の時です。この時は取引される量がいちじるしく低下する傾向があります。

FXとは「買う」と「売る」が成り立つためには、それに値する反対の注文が必要です。そのため必要である反対の注文が不足する時、FX会社がリスクを負いかねますのでスプレッドでそれをカバーしているということです。

2つ目は、政治経済の不安定、雇用統計の発表、天災、テロ、紛争のような時(2011年関東大震災、2015年スイスフランショックなど)にも一時的にスプレッド幅が広がる事があります。

このような大きな出来事が起きた時にはレートが激しく変化するためFXでの取引が非常に盛んになりますので取引における注文数に対応するシステムのリスクを負いかねます。そのためFX会社はそれを大きなスプレッドでカバーしています。

このようなことから、システムの強さを保有しているFX会社選びも重要となります。スプレッドがFX会社によって違ったり、通貨のペアごとによって違うのも、こうしたシステム要因、売上からの収益要因など様々な兼ね合いから成り立っているからです。

下の表は、円を売って1万米ドル(1万通貨分)を買った時の取引におけるスプレッド、レバレッジ、スワップポイントの比較です。下の青い部分は代表的な海外FX会社です。

スワップポイントとは、外貨を預金して資産運用する外貨預金で受け取れる金利(利息)のようなものです。金利とは、お金を貸し借りした時に発生する利息や利子の1年間で生じる割合(%)を表します。

世界的に低金利な日本円から高金利な外貨を買って保有し続けていると、その円と外貨の金利の差額を毎日1日分づつ受け取れるものです。

(ドル/円
スプレッド(概算) 最大レバレッジ スワップポイント(概算)
DMM FX 0.30銭(原則固定) 25倍 +35円
GMOクリック証券 0.30銭(原則固定) 25倍 +37円
ヒロセ通商 0.30銭(原則固定) 25倍 +3円
SBI FXトレード 0.27銭(原則固定) 25倍 +39円
外為どっとコム 0.30銭(原則固定) 25倍 +36円
GEMFOREX
2.00銭 (平 均 値)
1000倍 +2.1円
XM
2.00銭 (平 均 値)
888倍 -3.8円
AXIORY
1.30銭 (平 均 値)
400倍 -2.6円
LANDFX
0.80銭 (平 均 値)
500倍 -20円
TITANFX
0.30銭 (平 均 値) 500倍 +7.5円

比較した表を見ると下のようなことが分かります。
・海外FX会社はスプレッドが高めだが原則固定はない。
・最大レバレッジは海外が断然高い。
・スワップポイントは国内が高め。

一長一短ですね。海外FX会社は原則固定がないこととハイレバレッジのメリットが高いのに対して、国内のFX会社はスプレッドが狭くスワップポイントが高めの傾向があるというメリットがあります。
関連記事:国内FXのスプレッドが狭くて海外FXが広い理由

その他、スプレッドだけでなく取引システムや機能など様々な側面から比較してみると海外FX会社と国内FX会社では多くのメリットとデメリットの違いがあることが分かります。
関連記事:リアルタイム?スプレッドの1番正しい見方(海外FX業者5社の比較も)

FXにおけるスプレッドの総まとめ

いかがだったでしょうか。FX取引にスプレッドがどのように関わってくるのか十分に理解できたことと思います。

基本的にスプレッド手数料が安いものがお得のように思いますが、様々な要素との兼ね合いでFX業者も成り立っています。

スプレッド、レバレッジ、スワップポイントなど自己資金と自身の取引スタイルもよく考慮した上でFX業者を選びましょう。

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